設置の目的


私達の街、金沢には、藩政期以来、人の手から手に伝えられた職人の技が今日まで受け継がれ、職人の技が独自の文化を形づくる街として、日本の数ある都市の中でも、独自の輝きを放っています。


しかしながら、こうした金沢の個性そのものと言える伝統的な職人文化についても、近年の生活様式の近代化、機械化の中で技法の衰退、後継者の不足等厳しい状況にあります。


本大学校は、こうした意味で、金沢に残る伝統的で高度な職人の技の伝承と人材の育成を行うとともに、資料の収集、調査及び公開を図ることにより、文化財の修復等を通じ、匠の技への高い社会的評価と一般の理解と関心を深めることを目的として設置されました。

運営基本方針

[集う]

 基本的な技術を既有する中堅の職人を対象とする高度な技術向上のための研修と情報交換の場とするとともに、市民への公開を意図した匠の技に関する資料の収集、調査、研究を行う。

[伝える]

金沢の伝統的で高度な技を身につけている先達から、洗練された美意識及び技能を継承するとともに、職人としての精神的な心構えを学び、次世代への継承の場とする。

[創る]

学んだ技術を生かし、今後ますます要望される文化財や伝統的環境の修復、保存に寄与するとともに、優れた伝統的技術を結集した新しい「もの」づくりを通して、市民にその成果を還元する場とする。

[交わる]

高度な技を持つ者同士の交流を通して、自らの職人技に誇りをもつとともに、異業種の交流による新しい視野の展開を期待する場とする。また、市民との交流を意図した開かれた場とする。

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