金沢の職人は京都より気候が悪い分、技術が必要でした。例えば冬の風物詩となっている「雪吊り」です。幾何学模様できれいな金沢の雪吊りは、安全かつ見栄え良く考慮されています。支柱は倒れないようにバランスを見極めるセンスが必要です。そう言う意味では金沢の職人の方が京都の職人より腕が良いといえます。またこの自信があるからこそ、誇りをもって仕事に取り組めるのです。
現在はクレーン等を使った機械作業が多くなり、昔ながらの技術を知る人が少なくなっています。しかし機械が入らない場所では人力と知恵が必要です。その方法を知っているのが昔の職人なのです。効率良く作業を進める技も持っています。また植木屋には絵心も必要です。多くの場所へ赴き、その景色を頭にきざみ込んで一つの庭に何箇所もの眺めをバランス良く組み合わせる。その出来上がりを絵に描いて説明する。
これらの技を磨き、残すべく、職人大学校ではさまざまな研修が行われています。